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金融システムの変遷

第二次世界大戦の後半1944年7月、アメリカのニューハンプシャー州で開かれた、連合国通貨金融会議で、ブレトン・ウッズ協定が結ばれました。これは世界のいろんな通貨の交換比率(為替相場)を一定に保つことによって、自由貿易を発展させ、世界経済を安定させるために結ばれたとされています。この為替相場を一定に保つために基準とされた通貨がUSドルで、ゴールド1ozにつき$35と定められました。これが定められる前は、世界で通用する通貨はゴールドだけだったのでゴールドが採掘できない国にとっては、自国の貨幣価値を外国に信用してもらうのが難しいので、ゴールドを持たない国にはグローバルに貿易をすることが困難でした。ところが、ゴールド1ozがいつでもUS$35と交換できる事が保証されたおかげで、US$を世界的に信頼できる通貨として使うことで、金を持たない国でも自由に貿易に参加できるようになりました。この時の世界為替は、ゴールドとUSドルが固定されていたことから、固定相場制と言います。


通貨がゴールドから紙幣という媒体になった後、アメリカでは、1955年から1975年まで続いたベトナム戦争等による軍事費拡大と、外国への巨額の資本輸出のため、ドル紙幣を大量に印刷してきました。ドル紙幣を裏付けるゴールドの量が足りなくたったアメリカの大統領はゴールドとドル紙幣の交換の保障をやめました。これが1971年のニクソン・ショックです。ニクソン・ショック以降は、為替は固定相場制から変動相場制へ移行しました。変動相場制では、国の通貨の価値は、その通貨の需要と供給によって変動します。通貨の発行権をもつのは、国の中央銀行です。つまり、通貨の価値は中央銀行を操作できる組織により操作されます。建前上では経済政策です。(ちなみに日本銀行の資本金は55%が政府で45%が民間です。アメリカの中央銀行は、連邦準備制度という名で国家機関を連想させますが100%民間です。連邦準備制度の設立は、まず1907年に起こった金融危機から教訓を学び、再発を防ぐために銀行改革をする必要があるという名目で、J.P.モルガンが所有するジョージア州のジキル島で1910年に、全国通貨委員会の会員による会議が行われ、1912年にマスコミを通じて中央銀行の必要性を盛んに提唱し、1913年に連邦準備制度という名称で設立されました。国家機関という印象を与える名称ですが、所有するのは民間の有力銀行グループです。)アメリカ$をベースに世界貿易ができる時代になって、あらゆる国際銀行間での決済を電気信号の通信やCloudサービスで提供しているのがSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)という非上場の株式会社で、1973年に設立されました。本部はベルギーにあります。


インフレーションやboom/bustの経済サイクルを緩和するという名目でアメリカに中央銀行が設立されて100年以上たった今、貨幣の価値は当時の100分の一くらいに落ちました。何というインフレーションでしょう。中央銀行がマネーサプライを操作することこそがインフレーションを起こしていませんか? さらに、中央銀行は利息というもの操作する権限まで与えられ、経済政策という名目で行われます。貨幣の流通量と利息を自在に操ることができる中央銀行を中心に循環するこの経済システムで、お金の動きを自由に操ることができるシステムが100年前のジキル島での密会から作られてきました。


そしてこのUSドルを基盤にして世界中の銀行システムとSWIFT決済システムで循環させているのが今のグローバル経済で、破綻している経済ですね。破綻していることを世界中の市民が一斉に認めたらどうなるでしょう。パニックがおきますね。つまり、紙幣というものは国家が発行するものだから、紙切れであろうが価値があるのだという教育を刷り込まれた国民の、法定貨幣への信頼が壊れることです。つまり中央銀行システムの崩壊です。


こんな中、通貨発行権を持つ組織の支配下から金融システムを解放する運動として出現したのが仮想通貨です。


仮想通貨とはインターネット上ならどこでも使える通貨で、cryptocurrency(暗号通貨)とも言われます。ブロックチェインや電子署名といった暗号技術の組み合わせでネット上に存在しています。これはSatoshi Nakamotoという正体不明の経済学者から投稿された論文がもとになり最初の仮想通貨ビットコインが2009年に誕生しました。日本政府は、電子情報処理によって受け渡しができる財産的価値という定義づけで、通貨として認めています。紙幣から電信情報に形を変えても、強盗はハッカーに形を変えますので、盗難や改ざんのリスクは消えません。ウォレットなどのツールで秘密鍵をつくっても、鍵をなくしてしまうと終わりです。そしてここにも銀行グループや政府は参入してきます。パブリックブロックチェインとは別に、プライベートブロックチェインのもとに不透明な作業を行うことが可能です。


その解決策としてQuantum Financial System 量子金融システムをつくり、現在の破綻した金融システムをリセットし、さらに全ての通貨の流通を透明化しようとする動きがあります。ロシアと中国が主導する、ゴールドに裏付けられた決済の形式にも戻る新しいネットワークです。このシステムに参加するには各国がGESARA (世界経済安全保障および改革法)への準拠が原則となります。QFSは量子コンピュータによって運営され、通信衛星によって制御されることになります。


国家の税制措置による財政政策や、中央銀行が行うマネーサプライ&利息の操作で行う経済政策。これらの名のもとであらゆることが不透明に行われ、そのお金の動きを監査する仕組みもない現在のいびつな世界経済をリセットできるのはQFSでしょうか?それとも他の方法でしょうか?

どんな方法にせよ、金融システムのリセットが実現するなら、それに合わせて私たちの考え方もリセットできていなければなりません。それは、「お金がないと生きていけない」という思い込みのリセットです。お金があってもなくても生きていけるという、生きやすい世界に、皆さんは住みたくないですか?



参考:令和TV ニコラス・ユウジ




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