生き物を持って帰る子

幼い頃の私の家の周りには、田んぼや畑が沢山あって、泥んこ遊びをするのに事欠かない場所でした。蝶々やカエルやセミなどでは飽き足らず、もっとチャレンジしたくなり、スズメをつかまえたこともあります。ある時お婆ちゃんが訪ねてきて、母と真剣に話をしていたので、私は外に出て遊んでいました。すると蛇が這う姿が見えたので、チャレンジしたくなりました。誰かがテレビで言っていた。まず頭を足でおさえてから尻尾をつかんで、もう一つの手で頭を掴む。やった。捕まえた。興奮した私は、このハンティングのスキルを褒めてもらいたくて、両腕に蛇をかかえて家にもどって、お婆ちゃんに見せました。母の「ギャーッ」という声が聞こえて、お婆ちゃんの表情も凍っていたような気がしますが、母の声が怖かったので覚えていません。


女の人は蛇が怖いのよと、後で母から教わりました。女の人に蛇を見せてはいけないんだとその時知りました。

幼稚園生くらいの頃、子犬を連れ帰って、飼って欲しいと駄々をこねた私は、そんなに言うことを聞けない子は出て行きなさいと両親に言われ、犬をつれて家出をしました。数時間の家出だったと思います。遠くまで歩いたところで日が暮れてきて、土管か何かを見つけてそこに隠れ、泣きました。両親に叱られたので、おかあさ〜んとも、おとうさ〜んとも言えなくて、おにいちゃ〜んと言ってシクシクしていると、パトカーがサイレンを鳴らして走ってゆく音が聞こえました。私、見つかったら逮捕されるのかな?と思いました。もっと怖くなって声を出して泣きました。すると兄が現れました。私は素直に兄について家に戻りました。賢い両親は、自分たちが探しに行っても出てこないだろうと思い、兄を送り込んだのでしょう。父が言いました。パトカーのサイレンが聞こえただろ?あれは、お父さんが警察にお願いしてやったんだよ。今思い返すと、父は嘘がうまかった。


その後も、犬や猫をみつけて家に持ち帰る癖は治りません。高校の時は、具合が悪そうな捨て猫を持ち帰ってまた騒動になり、動物病院に預けてみようと思いました。「お小遣いをもらったら支払います。今はお金がありません。」と言ったら、お医者さんがその子猫を引き取ってくれて、治療費はいらないよと言ってくれました。

ある時コウモリの赤ちゃんを見つけて持ち帰り、隠しながら飼いましたが、学校に行ってい

る間に母に見つかるのが怖くて、学校に連れて行くようになりました。ある時、部活の部屋に置いていたコウモリの箱が開けられていて、中のコウモリはいなくなっていました。誰かにみつかったのか、自力で脱出したのか、分からない。一人で生きていくにはまだ小さすぎた。もうちょっと待ったら放してあげるつもりたったのに。。。


赤ちゃんコウモリの声は、本当に可愛かった。綿棒でミルクをあげると美味しそうに吸っていた姿。愛らしい。

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