おねしょする子

私は子供の頃、おねしょで母を苦しめました。おねしょグセがある子は、何かに怯えている子だと聞いたことがあります。私の場合はそうでした。怖い夢を見て、夢の中で死んでしまいます。そしてゲームオーバーになって目が覚めたらおねしょをしているのがパターンでした。

母はよく夜中に私を起こしてトイレに行かせようとしました。私は夢の中で遠い所にソウルトラベルしているような感じでした。眠りが深く、簡単には目を覚ませなかった。記憶にあるのは母の声がしきりに私を急き立てて、何かをさせようとしている様子。意識がこちらの世界にまだ戻っていないので、何が起こっているのか分からない。誰かが怖い声で何かを連呼している。連呼しているのは私の名前だとゆっくり分かってくる。横になってるから怒られるのだと分かり、起き上がると、怖い声が止む。ほっとして布団の上で座ったまま眠りに戻る。また怒られる。なぜ怒られているのか分からない。


天井を見ても周囲を見ても、ここが自分の家だということが分からない。記憶を失った状態が、目覚めてから数分間続きました。もしかしたら数十分だったかも。起き上がってトイレに行きなさいと言われているのだと分かってトイレを探すけど、どこにトイレがあるのか、まったく分からない。この記憶喪失状態はひどかった。私を起こそうとする母を見ても誰かわからず、小声で『おばちゃん、だれ?』と聞いてしまったことがあります。これは、母に聞こえなかったことを願います。


言葉を覚えて最初の記憶はこの辺からです。怖い夢の世界で死んで目が覚めて、ホッとすると布団が濡れている。怒られる・・・寝ても怖い。覚めても怖い。大人が怖い。女の人の声が怖い。母から自分の名前を呼ばれるのが怖い。


兄が赤ちゃんだった頃はとても可愛くて人懐っこくて、近所の人たちから『赤ちゃん抱っこさせて』とか、『しばらく貸してとか』よく言われたそうです。私が赤ちゃんだった時は、近所の人が抱っこしようとすると大声で泣き出し、顔はブサイクで髪もボサボサっと

立っていて、誰も寄ってこなかったそうです。

はい。悲惨なスタートです。😂

誰にも愛されない子という思い込みの人生が、こうしてスタートするのでした。


Categories